藁の楯

先月,カンヌ国際映画祭にて公式上映された「藁の楯」の特集をテレビで放映しているところを見ました。

孫娘を殺された大富豪が,殺人犯に10億円の懸賞金を付けたことにより,日本中がその殺人犯を殺すことを目標とするなかで,その殺人犯を護衛することになったSPの苦悩を描いた作品と紹介されていました。

その特集を見ていて,実際にこの作品のようなことが現実になった場合に,どうなるかを考えてみると,以下の 点について,疑問が生じます。

①大富豪が殺人の懸賞を出したことは,殺人の教唆になるか。

 刑法上の教唆犯とは,人に特定の犯罪を行う意思を惹起させることですが,今回の場合の特定の犯罪は,殺人犯を殺害することで明らかになっていると考えられます。

 しかし,今回の場合,教唆される者が特定されておらず,不特定多数の者に対し,特定の犯罪を行うことを惹起させていることになります。

 とすると,教唆犯の構成要件に該当するのか,最終的には構成要件に該当するとは思うんですが,疑問です。

②懸賞広告を掲載した新聞社の責任はどうなるか。

 今回,大富豪は殺人犯に検証かけることを新聞紙上で掲載したとのことですが,殺人という犯罪行為を助長するような広告を掲載することについて,新聞社は責任を負わないんでしょうか。

 その点についての説明が,この作品でなされているかはわかりませんが,現実問題としては掲載されないでしょうね。

③殺人犯を実際に殺害したときのメリットは?

 今回,日本中がこの殺人犯を殺害するようになったとのことですが,現実問題としては没収される(刑法第19条1項3号参照)はずなんですが,その点についてはどうなんですかね。

 

まだ,映画や原作を見ていないので,何とも言えない部分もありますが,結局フィクションなので,上記の疑問は抜きに作品を楽しむべきでしょう。

機会があったら,映画か原作に触れてみようと思います。

所長弁護士 三浦久德

・金沢弁護士会所属

 (弁護士17年目)

 

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